アーチ壁造作|空間をやわらかくつなぐ、設計のひと工夫
- 松尾 光
- リノベーション
- 設計★提案
リノベーションのご提案で人気のある「アーチ壁」。
直線的な壁の一部をアーチ状にするだけで、
空間にやわらかな印象をプラスすることができます。
アーチ壁の魅力は、単なるデザインだけではありません。
例えば、廊下からLDKへ入る部分や、
パントリー・収納の入口などに取り入れることで、
「ここから別の空間」という視覚的な境界をつくりながら、
扉を設けずにゆるやかに空間をつなげることができます。
設計する際に意識したいのが、アーチの大きさと高さのバランスです。
アーチを小さくすると可愛らしく印象的になりますが、
通行する場所では圧迫感につながることもあります。
反対に、開口を大きく取りすぎるとアーチらしさが弱くなってしまうため、
天井高さや壁の幅、家具の配置などを含めて全体のバランスを確認します。
また、意外と重要なのが下地や施工性です。
アーチ部分は通常の四角い開口とは異なり、
曲線に合わせた下地・ボード施工が必要になります。
仕上げのクロスも、曲面部分は施工方法によって見え方が変わるため、
職人さんとの納まり確認も欠かせません。
さらに、アーチの形状によっては、照明やスイッチ、コンセントの位置にも影響します。
「かわいいからここに付ける」だけではなく、
実際に人が通ったときの使いやすさや、家具を置いたときの見え方まで考えるのが
設計のポイントです。
アーチ壁は、比較的小さな造作でも空間の印象を大きく変えられるのが魅力。
デザイン性だけでなく、動線・寸法・施工性まで考えて計画することで、
暮らしの中に自然になじむアーチ壁になります。
リノベーションだからこそできる、ちょっとした造作。
空間に「ひと工夫」を加えたい方には、ぜひ取り入れていただきたいデザインのひとつです。v


よろしくお願いいたします。