ウォークインクローゼットのリフォームについて
- 山田 康史
- 設計★提案
家づくりやリノベーションの打ち合わせで、
よく話題に上がるのがウォークインクローゼット(WIC)のつくり方です。
「せっかくなら、空間を無駄なく使いたい」
「ぴったりサイズで棚を造作したい」
そんなご要望をいただくことはとても多いです。
確かに、図面上で美しく棚が並んだWICは魅力的に見えます。v
でも、設計目線でお伝えしたいのは――
実は“つくり込みすぎない”ほうが、長く快適に使えるということです。
暮らしは、必ず変わります。
洋服の量も、持ち物の種類も、家族構成も、
数年単位で少しずつ変化していきます。
最初にぴったり合わせて造作した棚が、
数年後には「使いづらい固定物」になってしまうことも少なくありません。
区画が細かすぎると大きな収納ケースが入らなかったり、
用途変更ができなかったりするのです。
そこで私たちがよくご提案するのは、とてもシンプルな構成です。
基本は「枕棚+ハンガーパイプ」。
上部に枕棚を設けて季節物や収納ボックスを置けるようにし、
その下にパイプを設置します。
必要に応じて上下2段にすることで、収納効率は十分に確保できます。
床面はあえて造り込まず、
市販のチェストや収納ケースを後から自由に組み合わせられる“余白”を残します。
寸法の目安としては、奥行き600mm、通路幅は最低600mm、
できれば750mmあるとゆとりが生まれます。
換気や照明計画も忘れずに。湿気対策や人感センサー付き照明を取り入れると、
日々の使い勝手がぐっと良くなります。
家づくりは、「今ぴったり」よりも「将来も心地よい」ことが大切です。
完成形を決めすぎないこと。少し余白を残しておくこと。
実はそれが、満足度の高いWICをつくるいちばんの近道なのです。


よろしくお願いします!