和のテイスト
- 本田 善郎
- リフォーム雑学
やっと春の兆しを実感出来る季節となりました。
今年は例年に比べて寒さの厳しい日々を長く送って来た様な感じがありましたので、
尚更春が待ち遠しく、それに期待感を増幅されたのも事実でしょう。
日本には情緒に満ちた四季の入れ替わりが有ります。
春夏秋冬それぞれの季節を身に感じて味わいながら、
そこに根づく地域地域の文化を祭り事として表現する日本古来の習慣は、
これからも未来永劫受け継いでいく事が我々の成さねばならぬ引継ぎである事を
承知しなければなりません。
今般の事情を顧みて、インバウンド等の海外旅行者の増加に伴い、日本文化を再認識し、
高度成長に伴い失った本物の事情を組み込むことが、
これからの和のテイストを再認識させる個々の生き方に繋がるような気がしてなりません。
進も大事退くも大事。
それぞれのバランスを維持する事は困難を極めますが、
少しでも多くの方々の認識が高まれば今後も無謀な計画に歯止めをかける
一要因になることは確かなようです。
アメリカも新大統領に生まれ変わり大きく変わりつつある今、
日本の大企業も大きな変遷を迎えるかもしれませんが、
色々な出来事に一喜一憂することのない自己の確立をと示唆されているような気がしています。
さてここから今回のテーマですが、和のテイストと題しましたが、建築に関してまず思い浮かぶのは、
和風建築でしょうか?
和風建築はそのものが和のテイストでいっぱいですが、
昨今の新築は純和風での造りはあまり見かけなくなりました。
ましてや建売などでは皆無と言っていいほどです。
これも時代の流れと割り切ればそこまでですが、
大きな理由としては、洋風化された現代社会で、建築も規格化され増販時代の流れに乗り、
建築ブームの背景には、ローコスト住宅がもてはやされ、メーカーも工期短縮、
工事マニュアルの一元化に伴い熟練工に頼らずとも、
短期で一棟丸ごと完成のエレベーター式の請負で日本中で新築住宅の需要が盛んに行われて来ました。
結果どこを見ても同じ様な家が立ち並び、個性にかけた町の景観を煽って来たのも事実です。
そんな中で純粋な和風建築は手間もかかり、職人さんの腕も確かなものが求められ、
その分工期も必要ですし、予算も高くつきます。
代表的な数奇屋造りとも、なればなるほど建築単価は天井知らずとなりますが、
その分和に対する日本古来の文化にタイムスリップした様な気持の落着や、
木の鼓動を肌で感じて五臓六腑に響き渡る細胞の営みを経験できるでしょう。
現代はコンクリート・木材・新建材・ガラス・プラスチック・石材・鋼材等の豊富な材料・
資材に恵まれて色々な素材の組み合わせで一つの建物を創造するのが一般的になりました。
名だたる建築家達も自分の得意とする素材を駆使して芸術性溢れる建築を発表していますが、
その根底にある地域地域、国々の文化はその建築の何処かで素材としてまた形として生かされています。
新旧の融合は未来の若人達へのよき道しるべとして長く永劫に光を当てて、
決して画一された人間社会ではなく、
個々の個性を重視した個性豊かな人間社会へと舵を取る事が求められているこの様な論争が今起きている事が
今危惧されている一つの大きな問題のような気がしています。



