2025大阪万博について
- 松尾 光
- リフォーム雑学
2025年大阪・関西万博の魅力を設計者の視点で語るなら、
やはり「建築・都市計画の実験場」としての価値に尽きます。
今回の舞台である夢洲は、埋立地という制約を持ちながらも、
インフラから街区計画、動線計画までが万博に合わせて再編される
“都市スケールのプロジェクト”です。
これは単なるパビリオン建築の集合体ではなく、
エリア全体を一つの「未来都市」として設計・演出している点に大きな意義があります。
パビリオン群に目を向けると、最新技術を駆使した構造や素材が採用されているのが特徴的です。
環境負荷の低減を意識した木造・ハイブリッド構造、モジュール化による短工期施工、
解体後のリユースを前提とした設計手法など、
サステナブル建築の最前線を一堂に見ることができます。
設計者にとっては“実物大の建築実験”を体感できる場であり、
次世代建築のヒントを得る貴重な機会となるでしょう。
さらに、ランドスケープや人の流れも見逃せません。
数千万人規模の来場を想定した動線計画、回遊性を高めるゾーニング、
公共空間のデザインなどは、大規模都市イベントの教科書ともなるべき実例です。
都市と建築、そして人の営みをいかに調和させるか、
その挑戦がリアルタイムで展開されているのです。
設計目線で見る万博の魅力は、華やかな演出の裏に潜む“設計思想”や“社会実装への挑戦”にあります。
未来の都市像を議論するだけでなく、それを建築空間として具体化し、
多くの人が実際に体験できる形で提示する。
まさに建築家・設計者にとって最高のインスピレーションの場と言えるでしょう。


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