【1畳から作れる理想の食品庫】プロが教える「パントリー」成功の法則と失敗しない収納術
はじめに:そのパントリー、本当に「使いやすい」ですか?
買い置きの食品や飲料、普段は使わない調理家電、防災用の備蓄品…。
キッチン周りの「モノ」は、私たちの想像以上に多く、収納場所に困っている方は少なくありません。
そんな悩みを解決してくれる存在として、近年絶大な人気を誇るのが「パントリー(食品庫)」です。
しかし、ただ広いスペースを確保すれば良いというものではありません。
- 「奥行きを作りすぎて、奥の物が取り出せない」
- 「どこに何があるか分からなくなり、結局、賞味期限切れの巣窟に…」
- 「通路が狭くて、物の出し入れがストレス…」
憧れて作ったはずのパントリーが、いつの間にか「開かずの物置」になってしまう失敗例は、後を絶ちません。
こんにちは。福岡で創業99年、5万件以上のリフォームで、数多くのパントリー設計を手掛けてきたパワーハウスです。私たちは、パントリー成功の鍵が「広さ」ではなく「設計」にあることを知っています。
このページでは、1畳のスペースからでも実現できる、本当に「使える」パントリーを作るための、プロならではの設計法則と、収納のコツを徹底解説します。
パントリーのタイプ、2つのうち、あなたの家に合うのはどっち?
パントリーは、大きく分けて2つのタイプがあります。
1. ウォークインタイプ
人が中に入って作業できる、小部屋のようなパントリー。収納力が高く、ストック品を一覧しやすいため、管理しやすいのが特徴です。1.5畳以上のスペースが確保できるなら、こちらがおすすめです。
2. 壁面タイプ(ウォールスルータイプ)
キッチンの壁面に、奥行きの浅い収納スペースを設けるタイプ。通路を確保する必要がないため、比較的省スペースで作れます。扉を付けずに、見せる収納として楽しむことも可能です。
失敗しないパントリー設計「黄金の法則」
使いやすいパントリーを作るには、いくつかの重要な設計のポイントがあります。
【法則①】棚の「奥行き」は、30cm~45cmがベスト
最大の失敗原因が、この「奥行き」です。良かれと思って奥行きの深い棚を作ってしまうと、奥に置いた物が見えなくなり、「何があったか忘れる」「賞味期限が切れる」といった事態を招きます。
- 基本は「A4ファイルボックス」が入る30cm
収納の基本は、手前と奥に2列に置かないこと。一目で見渡せる奥行きが理想です。A4のファイルボックスや一般的な収納ケースがぴったり収まる30cm~35cmを基準に考えましょう。 - 家電を置くなら45cm
ホットプレートやミキサーなどの調理家電を置きたい場合は、そのスペースだけ奥行き45cm程度の棚を設けると良いでしょう。
【法則②】棚は「可動式」が絶対条件
収納するものは、ライフステージによって変化します。ペットボトルの箱、背の高い瓶、お米のストッカー…。しまう物の高さに合わせて、棚の高さを自由に変えられる「可動棚」は、パントリーを長く、無駄なく使い続けるための必須条件です。
【法則③】「通路幅」は、最低でも60cm確保
ウォークインタイプの場合、通路幅が狭いと、物の出し入れが非常にストレスになります。人が一人、問題なく通れる幅として、最低でも60cm、理想を言えば75cm程度の通路幅を確保しましょう。
【法則④】「換気」を忘れるべからず
パントリーは、食品を保管する場所。湿気や熱がこもると、カビや虫の発生源になりかねません。小さな換気扇を設置したり、壁に調湿効果のある素材(エコカラットなど)を使ったりと、空気の流れを意識した設計が重要です。特に、冷蔵庫をパントリー内に置く場合は、排熱のための換気対策が必須です。
パワーハウスが提案する「もう一歩先の」パントリー活用術
私たちは、単なる収納庫としてだけでなく、お客様の暮らしを豊かにする「プラスαの空間」としてのパントリーをご提案します。
「家事室」兼用パントリー
カウンターを設けて、アイロンがけや洗濯物をたたむスペースとして活用。家事動線がコンパクトにまとまります。
「ママの隠れ家」パントリー
小さなデスクと椅子を置いて、家計簿をつけたり、ちょっとした書き物をしたりする、ママだけのワークスペースに。コンセントを設置しておくのがポイントです。
「ゴミ分別ステーション」内蔵パントリー
かさばるペットボトルや、段ボールなどの資源ごみを、一時的にストックしておくスペースをパントリー内に確保。キッチンやリビングがスッキリ片付きます。
おわりに:パントリーは、暮らしの「ゆとり」を創る場所
優れたパントリーは、キッチンをスッキリさせるだけでなく、計画的な買い物や災害への備えを可能にし、日々の暮らしに「安心感」と「ゆとり」をもたらしてくれます。
パワーハウスは、5万件のリフォームで培った収納設計のノウハウで、お客様の持ち物の量、買い物のスタイル、そして将来のライフプランまでを考慮した、世界に一つだけの「あなたのためのパントリー」を設計します。
「うちにも、パントリーって作れるのかな?」
そう思ったら、ぜひ私たちにご相談ください。1畳の可能性を、最大限に引き出してみせます。