「視線」と「動線」に注目した収納の見直しポイント
- 廣森 良美
- 整理収納アドバイス
毎日暑さが厳しく、汗ばむ日も続いていますね。
外に出るのが億劫で家にいることも多くなるこの時期、
ふと部屋の散らかりやモノの多さが気になって、
「片付けなきゃ」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなタイミングこそ、暮らしを見直す絶好のチャンスです。
特にリフォームやリノベーションを考えているなら、
今の暮らしのモノの量や使い勝手を振り返ることは、とても大切な準備になります。
モノが「使うときにサッと取り出せて」「戻しやすい」収納だと、自然と散らかりにくくなりますし、
毎日の生活も快適に。定位置があることで家族みんなが片付けやすくなり、ストレスも減ります。
「毎日片づけているのに、なぜか散らかって見える」
「いつも同じモノを探している」
そんな日常のモヤモヤ、実は“収納の場所”に原因があるかもしれません。
リフォームを考えるタイミングは、暮らしを見直すチャンス。
使い勝手のよい収納を計画するには、今ある収納の“使いにくさ”を洗い出しておくことが何より大切です。
今回は、リフォーム前の準備として、おすすめしたい「視線」と「動線」に注目した収納の見直しポイントをご紹介します。
■ よく使うモノは“見える・届く”場所に
鍵、文房具、リモコン、タオル、掃除用具…毎日使うモノこそ、
「見える位置」「すぐ手が届く場所」にあると探すストレスが減ります。
たとえばリビングなら、よく使うモノをトレーやかごにまとめて目線の高さに。
キッチンでは、調理器具や調味料をコンロ周辺に集約するだけで、動きがスムーズになります。
「取り出しやすい」配置にすると、「戻しやすく」なるのもポイントです。
出し入れに手間がかからないと、片付けづらいと感じにくいので散らかるのを防ぐことが出来ます。
■ 動線に沿った配置が“探さない暮らし”をつくる
収納場所は、動きの流れとセットで考えるとぐっと使いやすくなります。
たとえば、洗面所で朝使う歯ブラシやヘアオイル、メイク道具は、立ったまま手が届く範囲に。
下段の引き出しにしまっていたものを、目線〜腰高に移すだけで毎朝の動作がラクになります。
また、子どもの学校に出さないといけないプリントを確認する時、書くことが出来る場所にカレンダー、
ペン、ハサミ、小銭などがそろっていると、その場所だけで一連の動きが完結することが出来るので、
ひと手間を軽減することが可能になります。
動線と視線を意識することで、「ここにあって当然」と思える配置になり、
迷わず使えて、迷わず戻せる——そんな快適な収納動線ができあがります。
■ リフォーム成功のカギは“気づきの積み重ね”
間取りや収納の改善を検討するとき、「どこに何があったら便利か?」と考える習慣があると、
打ち合わせや計画もスムーズに進みます。
今の家の収納で「ここが面倒」「よく探す」「戻すのが億劫」と感じているところがあれば、
それこそが改善のヒント。視線と動線に注目して整理することで、実は収納の“適量”や“優先順位”にも気づけるようになります。
■ “ゆとり”ある空間づくりのために
視線と動線を意識した収納は、使う人の動きに寄り添う「戻しやすい仕組み」そのもの。
散らかりにくく、探さない空間は、自然と“ゆとり”を生み出します。
この“ゆとり”は、リフォーム後の暮らしを快適に保つ土台にもなります。
せっかくのリフォームを成功させるためにも、まずは「今の暮らし」の不便を見直してみませんか?
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この記事を書いたスタッフ
