50歳、脳みそ沸騰中。85歳のあのお客様が、今の私を支えている。
- 栗山 正治
- 日々の事
今年の春、桜が散るのと入れ替わりに、私の生活は一変しました。
4月からの配属先は本社での「事務職」。
今年、私は50歳になった私。
「知命」と呼ばれるこの歳で、まさかの新人デビューです(笑)
そこからの毎日は、まさに「脳みそ沸騰」の日々。
事務職といってもただの事務ではありません。
求められるのは変革です。
なんせ事務職なんて20年以上やっていませんから。
まずは自宅でほこりをかぶっていたマーケティング関連の書籍を、片っ端から読み漁る日々。
活字の海に溺れる毎日。
さらに、「業務効率化プログラムを作ってほしい」というオーダーまで飛んできました。
「プ、プログラム? 私が?」 最後にコードを書いたのは25年前です。
当時の知識なんて、もはや古文書のレベル^^;
しかし、今の時代には強い味方がいたんです。
そうAI。
「ねえAIさん、ここどう書くの?」
「エラー出たんですけど!」
画面に向かってブツブツと話しかけながらトレーニングを重ねる姿は、
傍から見れば怪しい独り言おじさんだったに違いありません。
私の暴走は止まりません。
AI関連の最新情報をキャッチアップし続け、Googleのラーニングプログラムにも手を出しました。
『Google Prompting Essentials』をどうにか修了。

すごそうに見えますが入門編です(笑)
一息つく間もなく、現在は『データアナリティクス』と『サイバーセキュリティ』の
プロフェッショナル講座をダブル受講中です。
マーケティング、プログラミング、プロンプト、データ分析、セキュリティ……。
あえてに言おう。頭がパンクしそうであると!
いや、もう半分くらいパンクしています。
最新のAI動向追っかけるだけで精一杯なのに…。
それでも、私がテキストを閉じない理由。
キーボードを叩く手を止めない理由。
それは、入社して間もない頃に出会った、あるお客様のおかげなんです。
とある商談で、85歳になるお客様のご自宅を訪問したときのことです。
リビングのテーブルに通された私の目に、不思議なものが飛び込んできました。
使い込まれて手垢のついた、一冊の単語帳。
受験生が使うような、あのリングで止めるタイプの単語帳。
商談の合間に、気になって尋ねてみました。
「あの●●さま、その単語帳は……?」
お客様は少し照れくさそうに笑って、こう答えたのです。
「ああこれかい? 今、英単語の勉強をしているんだよ」
85歳。 当時の私から見れば、人生をあがり、縁側でお茶を啜っているような年齢だと思っていました。
なのに、そのお客様の目は、未来を見ている少年のようにキラキラと輝いていたのです。
「学ぶのに、遅すぎるなんてことはないんだよ」
その言葉は言わなかったけれど、単語帳そのものが私にそう語りかけていたようでした。
今の私は、あのお客様の年齢まであと35年もある。
「もう50歳」なんて弱音を吐いている場合じゃない。「まだ50歳」なんです。
あの方から見れば、私なんてまだひよっこもいいところ。
頭がパンクしそうなこの感覚は、きっと脳が「成長痛」を訴えている証拠(と思いたい)。
20年ぶりのプログラミングも、カタカナだらけのGoogle講座も、
あのお客様の単語帳に比べれば、楽しむべき冒険に過ぎない。
今年、私は大きく成長しました。
知識が増えたからではありません。
「学ぶ苦しみを楽しめる自分」を、50歳にして再発見できたからです。
あのお客様へ。
あなたのおかげで、私は今日も学んでいます。
パンクしそうな頭を抱えながら、それでも笑って、前を向いています。
本当にありがとうございます。
